脳を健康にする食事で認知症予防!

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高血圧、脳血管の障害など脳に悪いことが起きる糖尿病は、認知症予備軍だと言われています。

糖尿病の方にとって食事療法が有効なように、認知症にも食事での予防は有効なのです。

この記事では、正しい食事で脳の健康を維持して、認知症の予防に役立つ情報をご紹介いたします。

食べすぎは脳を傷つけます

わたしたちが食事をとると、脳からドーパミンという神経伝達物質が出て、快感を引き起こします。

このためについつい食べ過ぎてしまうのですが、カロリーのとりすぎは、活性酸素を多く作り出してしまうので、脳細胞が傷つきやすくなってしまいます。逆に、緩やかなカロリー制限は脳を保護することになります。
ただし、単に低カロリーが良いというわけではありません。栄養バランスもとれていなければなりません。
バランスがとれた食事を、適切な時刻に、適切な量だけ食べることが大切です。
※満腹中枢に満腹の信号が届くのには約20分かかるので、20分以上の時間をかけて、ゆっくりと食事を楽しめば、食べすぎを防ぐことができます。

バランスのいい食事のとり方

バランスのいい食事というのは、炭水化物・たんぱく質・脂質のバランスに加え、ビタミン・ミネラルがとれる食事のことです。
また、糖分のとりすぎはよくありませんが、過度な制限もいけません。甘いものを食べることによって、脳のエネルギーが補給されるからです。

現代の日本では、脂質や炭水化物をとりすぎになりがちです。

脂質のとりすぎは、肥満、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病にもつながってしまいます。炭水化物をとりすぎると、血糖が上昇し、アルツハイマー病の促進につながってしまいます。

逆に、ビタミンやミネラルをとりすぎることは滅多にないので、野菜を意識的に積極的にとってバランスの良い食事を目指しましょう。
ビタミンB12の不足は、貧血や神経機能障害を引き起こします。軽度の不足でも集中力が落ちたり、うつ状態になったりします。ビタミンB12は緑黄色野菜に含まれる葉酸と一緒に補充すると、加齢による認知機能の低下を抑えるといわれています。魚介類、卵、牛乳などに含まれていますが、特に多く含まれているのは、牡蠣とレバーです。ともに銅も多く含んでいます。

おすすめ料理

地中海食

乳製品や肉などが少なく、野菜、豆、果物、穀類、魚などが多く食べられる地中海食。栄養素の宝庫であるオリーブ油が多いのが特徴です。認知症の危険性を低下させ、アルツハイマー病の人の生存率を高めることがわかっています。

日本食

日本食は理想的な健康食であるといえるでしょう。和食の基本である「一汁三菜」でバランスが良く、1食で各栄養素を補うことができます。東北大学の研究結果として、日本食を食べることによって認知症が20%減少するということが報告されています。
原著論文
Dietary Patterns and Incident Dementia in Elderly Japanese: The Ohsaki Cohort 2006 Study.

※地中海食と日本食の良いところを組み合わせることによって、わたしたちの食事はより健康的なものになるでしょう。

おすすめ食材

オリーブ油

認知症を予防する地中海食の中心的な食材。脂質の異常、血圧、糖の代謝などを改善し、血液をサラサラにする物質が多く含まれています。エキストラバージンオリーブ油とバージンオリーブ油がおすすめです。

クルミ

ナッツ類は健康に良いと言われていますが、その中でもクルミは特別です。生活習慣病の予防や進行の抑制に効果があるαリノレン酸が多量に含まれているからです。また、認知症の予防にとても役立つ抗酸化物質も多く含まれています。全植物性食品の中で2位の量です。さらに、心血管疾患に対してもオリーブ油と同じかそれ以上の効果があります。

スキムミルク

牛乳の唯一の欠点を取り除いた食品としておすすめしたいのが、スキムミルク。脂肪がほとんどなく、脳に良くない飽和脂肪酸を含まず、ダイエットにも役立ちます。その上、少ないエネルギーで牛乳と同じたんぱく質やカルシウムをとることができます。

※その他のおすすめには、青背の魚、緑黄色野菜、カレー、お茶、コーヒー、チョコレートなどがあります。どれも認知症の予防に効果的です。
逆に、認知症のリスクを上げる食べ物としては、肉の脂身やマーガリン、ショートニングなどがあります。

脳を健康にする食事で認知症予防! まとめ

いかがでしたか? バランスのとれた食習慣は健康のために良いということは周知の事実です。

しかしながら、それが認知症にも効果があることはあまり知られていません。認知症予防に興味がある方は、今回ご紹介した食材や食べ方を試してみてはいかがでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

元橋亜由子

年齢:28歳
認知症の母親の介護に疲れ、友人の勧めで認知症コミュニティルームに通い始める。同じ悩みを持った認知症家族との交流により母親との付き合い方が改善した。
今は認知症家族のための情報提供をするなどの活動を行っており、そうした活動を広く伝えるため執筆中。