試して欲しい、運動による効果的な認知症予防

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認知症の予防や低下した認知機能の改善には、運動が効果的であると言われています。ですが何で認知症の予防に効果があるのでしょうか? その理由は意外と知られていません。

今回は大変効果が高いとされる「ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動」と「ストレッチ」に焦点を当て、認知症予防に効果がある理由と、効果をさらに引き上げるやり方をご紹介していきます。

有酸素運動がもたらす効果

1回30分程度、週3回を目安にした運動を習慣的に行うことで以下の効果が望めます。

  • 血圧を下げる
  • 中性脂肪が減る
  • 善玉コレステロールが増える

その結果、脳血管の血流が良くなり、脳血管障害や血管性認知症の予防や改善ができます。

有酸素運動の効果的な方法

行う際は酸素を取り込みながらゆっくり、息切れする一歩手前くらいを心がけます。
頭を働かせながらの運動はより効果的で、認知機能の向上に役立ちます。例えば、俳句や川柳など、自分の趣味に合う考え事をしながら運動してみるのはいかがでしょうか。

なかなか続かないという方は、日常生活の中で少しだけ歩く距離を延ばしてみるという方法が効果的です。例えば、エスカレーターなどを使わずに階段で移動する、気持ちと時間にゆとりがあるときは、バスなどを目的の停留所のひとつ手前で降りてみるなどです。バス停ひとつ分を歩きながら、普段はあまり意識しない景色を眺めながら歩くことで脳にいい刺激を得られます。涼しい季節などは是非ともおすすめです。

柔軟性と認知症の関係

ストレッチで体の柔軟性を高めることも認知症の予防につながります。なぜなら体の柔軟性と血管の柔軟性は密接に結びついており、血管の柔軟性が落ちると動脈硬化が進んで脳の血流が落ち、認知機能が下がるからです。また柔軟性がなく関節の可動域が小さいと以下の問題が起きます。

  • 動きが制限される。
  • 他の関節への負担が増える。
  • 転びやすくなり寝たきりになるリスクが増える。

※転倒は寝たきりの大きな原因になります。40歳を過ぎてからの柔軟性を上げるトレーニングは、寝たきりによる認知機能低下予防のために重要です。

効率的な方法

ストレッチを行う時間帯ですが、夜の入浴後など体が温まった状態で行うと効果的です。ゆっくりと息を吐きながら、じわじわ伸ばしてみましょう。前屈などはリラックスして、自分の体重で伸ばす感覚が良いでしょう。その際に血液の流れを意識してみてください。
転倒防止のために間接の可動域を広く保つことも大切です。関節を意識したストレッチはスポーツの前朝の起き抜けに行うと良いでしょう。

一般にスポーツの前に行うストレッチ(動的ストレッチ)と、ゆっくりと行うストレッチ(静的ストレッチ)は目的や方法が違いますが認知症にはどちらも効果的です。まずはゆっくりと行うストレッチ(静的ストレッチ)を続けて、慣れてきたら間接の可動域を意識したストレッチ(動的ストレッチ)を組み込んでいきましょう。

座る時間が長いと認知症になりやすい?

座っている時間が長ければ長いほど認知機能が低下するリスクが高まります。また、長い人ほど寿命が短くなるデータもあります。その原因としては、座っていることで中性脂肪を分解するリポ蛋白リパーゼの酵素活性が低下したり、インスリンの働きが低下したりして血管状態が悪化することが考えられています。

試して欲しい、運動による効果的な認知症予防 まとめ

運動は認知症発症や進行の積極的な予防方法として非常に効果的だと言われています。日頃から運動しない人は、運動する人(1回20~30分を週2回以上)と比較して発症率が2倍以上になります。一時的ではなく、継続的に行って健康的な生活を目指しましょう!

ABOUTこの記事をかいた人

元橋亜由子

年齢:28歳
認知症の母親の介護に疲れ、友人の勧めで認知症コミュニティルームに通い始める。同じ悩みを持った認知症家族との交流により母親との付き合い方が改善した。
今は認知症家族のための情報提供をするなどの活動を行っており、そうした活動を広く伝えるため執筆中。