【財産と負債】早めにやっておきたい遺品整理

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故人の思い出が詰まった家の片付けは、大変なことですよね。荷物の中には懐かしい思い出の品があったりして、なかなか整理が進まないこともあるでしょう。しかし、先延ばしにしてはいけません。
遺品整理を先延ばしにすると、得られる財産を失う、負債を背負うということもあり得るからです。

今回は、親の家の遺品整理をするために知っておいてほしい情報をまとめてみました。

遺品整理をする理由

まず覚えておいてほしいのは、

親の家には財産も、負債もたくさん眠っている

ということです。

親の遺品整理は、誰もが腰が重くなる作業です。片付けてしまえば最後、「親との本当の決別」を意味してしまう作業をする気はなかなか起きませんよね。ですが、親と向き合い自分が前に進むためには是非ともやってほしい作業でもあるのです。

遺品を放置するリスク

作業をしていると、現金や貴重なものなどが出てくることもよくありますが、遺品を生前のまま放置していると、親がコツコツ貯めていた定額貯金の権利が消滅したり、親が遺した借金に気付かず、返済義務を背負ったりするリスクもあります。

また、空き家にしておくリスクというのもあります。
空き家のままで放置しておくと、近隣住民に大きな不安を与えてしまうことになりかねません。実際のトラブル事例として、傷んだ建物が破損したり、崩れ落ちた物置が隣の家に倒れてしまったりしたケースもあるようです。

残された空き家の処理方法としましては、

  1. 兄弟姉妹の誰かがその家を貰って住む。
  2. 中古住宅として第三者に売る。
  3. 建物を解体して更地にして売る。

という方法があります。

②や、③の場合には、遺品整理が必要です。①の場合は、遺品整理は必要ないかもしれませんが、相続の問題は残ります。

遺品整理の前にやっておきたい4つのステップ

ステップ1 兄弟姉妹の合意を得ておく

合意を得ずに進めると、「親の財産を勝手に自分ひとりの物にしていないか」などと、あらぬ疑いをかけられることもあり得ます。

ステップ2 下見をして、おおよその「今後の方針」を決める

まずは実家の現状を把握し、自分たちでどこまでやるかを決めましょう。

〈考えられる選択肢〉

  1. 最初から遺品整理専門業者に頼む。
  2. 自分たちでできるところまではやり、これ以上は無理という段階から業者に頼む。
  3. 最後まで自分たちだけでやる。

ステップ3 下見の際に、残っている通帳や現金を一通り探す

少し探すだけで、通帳や大量の現金を発見できることがよくあるようです。

現金

  • 上着のポケット。
  • バッグの中。
  • 旅行のガイドブック。※現金が挟まっていることがある。
  • リビングのローボードに敷かれた紙やクロスの下。
  • 押し入れの中の布団の下。

預金通帳

  • 引き出しの中。

→ 特に、和室に置かれたタンスの上段。

ステップ4 ご近所やマンションの管理人に挨拶をしておく

遺品整理開始前の「挨拶」は必須です。

一戸建ての場合は、近隣の人たちに「これまでご迷惑をおかけしました。○月×日頃から荷物を出す予定です」と一声かけ、お詫びをしておきましょう。
集合住宅の場合は、民間のマンションであれば管理人に、自主管理の集合住宅であれば理事長に挨拶をしましょう。※両隣と階下の住民への挨拶もしておいた方が良いでしょう。

その際、

  • 階下にはどんな人が住んでいるか。
  • 神経質な人がいないか。
  • 車はどこに停めればいいか。
  • エレベーター内に傷防止用シートが貼られているか。

などを確認しておきましょう。

業者に依頼する

業者に依頼することにした場合、決めておくべきことは以下↓の2つです。

  1. 何もかも一切合切、早く処分してもらって構わない。
  2. 一応、重要なものがないかどうか、確認してもらいながら処分してほしい。

どちらを望むのかをはっきりとさせておかなければなりません。これによって、頼む業者、見積もり金額が変わってきますので、家族でよく相談しておきましょう。

①の場合は、インターネットなどで実家に近い業者をいくつか見つけ、見積もりを出してもらいましょう。メールの返信が速くて丁寧だったり、電話の対応が良かったりする業者で、金額的にも折り合いの付く業者を選べば、後悔のない遺品整理ができるでしょう。

②の場合は、①より業者選びのハードルが高くなります。どこまで丁寧にしてくれるかは業者の考え次第なので、ピックアップして見積もりを出してもらうときに、「どこまで確認してもらえるのか」を尋ねてみると良いでしょう。

【財産と負債】早めにやっておきたい遺品整理 まとめ

遺品整理のタイミングは、「少なくても四十九日が過ぎてから」という意見が多いようですが、先延ばしにしすぎなければ、四十九日よりも早く取りかかってもいいようです。優先すべきは、残された家族が前向きに生きることです。遺品を整理することで前向きになれるのであれば、早めの遺品整理もおすすめです。

ABOUTこの記事をかいた人

山本 幸恵

年齢:56歳
夫が他界し、一軒家で一人暮らしをしている。最近は時間を持て余し、以前から興味があった終活を始めることにした。その際に取得した情報を備忘録として記事に残しておいたことが記事作成のきっかけ。