【実例とポイント】親と一緒に実家を片付ける!

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実家の片付けは、誰にでも例外なくいつかは訪れる人生の一大イベントです。
自分のことに必死になっているうちは、視野に入ってくることはありませんが、ふと落ち着いて親を見つめられるようになった時、あなたは「親の老い」を感じることになるでしょう。
ちょっとしたことで親の老いを感じた時が、実家の片付けを考え出さなければならない時なのです。

今回は、実際のケースを片付ける時のポイントなどと一緒に紹介していきたいと思います。

親と向き合うことができなかった

〈Aさんのケース〉

80歳を過ぎて杖なしでは歩けなくなった母が1人で実家に住んでいるので、週1で実家に通って掃除をしてあげていましたが、あまりの物の多さにこれではいけないと思い、母のためと思って物を捨てていくことにしました。
ですが、物を捨てようとするたびに、母とは大喧嘩。捨てた後に取り返しに行っていたり、弟に愚痴を言っていたりと散々です。

! ポイント !

親が住んでいる実家の片付けは、親と正面から向き合うことから始めましょう。
Aさんは、片付け始める前に親とじっくり向き合い、一緒に片付けの計画を立てるべきでした。親の気持ちを十分に汲みながら、ゆっくりと時間をかければ、親子ともに納得の行く片付けになるでしょう。
※施設に入っていたとしても、親はいつか家に帰ると思っています。勝手に片付けることはせずによく話し合い、親にとって大切なものは絶対に捨てないようにしましょう。

片付けで親子の距離が縮まった

〈Bさんのケース〉

2年前、母が亡くなり、以降は父の1人暮らしでしたが、その父も病気がちに。今は妹が頻繁に通ってくれていますが、まだ子どもが小さいこともあり、父の病状がこれ以上悪くなれば世話をできないと言われてしまいました。私や弟も時々は顔を出して、掃除をしたりしていましたが、父1人では部屋の中が乱雑になることも多く、どうしようもありませんでした。そこで、長期戦になる覚悟で片付け大作戦を展開させることにしたのです。最初は乗り気でなかった父ですが、休日ごとに私や弟、妹たちが時には子どもを連れて家を訪れているうちに、片付けに積極的になり、少しずつ元気にもなってきました。同時に家族の結束が強くなったと感じるようにもなりました。

! ポイント !

親のこれからの生活を考えることが一番大切です。Bさんたちのように兄弟姉妹が心をひとつにして、作業を進めることによって、親は幸せを感じることもできます。
絆が深まり、親との会話が増えれば、貴重品や保険証の場所なども聞いておけるでしょう。万が一に備えることもできるのです。

親の「もったいない」への対応

〈Cさんのケース〉

母と同居をするために、わたしの住むスペースを空けるため片付けを始めました。わたしとの同居には母も大賛成ですが、片付けはなかなか進みませんでした。物を捨てようにも母が「もったいない」と言うので、わたしもなかなか処分できなかったのです。そんなとき、近所の介護施設に「不要なタオルを寄付してほしい」という旨の張り紙がしてあるのを見かけました。早速相談してみると、母は誰かの役に立つのならと喜んで処分に応じてくれたのです。それからは、ネットなどを活用して寄付できそうなところを探し、母が納得する方法で次々処分をすることができました。

! ポイント !

親の「もったいない、捨てたくない」という気持ちを肯定してあげましょう。そのうえで、Cさんのように、親が納得できる処分の方法を一緒に探してみましょう。

〈対応方法例〉

  • とりあえず他の場所にしまっておく。
  • 欲しいと言って貰って帰る。
  • 寄付したり売ったりする。
  • 親が可愛がっている人物に片付けを手伝ってもらう。
  • 業者に入ってもらう。

※親の家に余分なものを持ち込まないことも大切です。

バリアフリー片付け

〈Dさんのケース〉

ある日、実家へ行くと母が倒れていました。お菓子の箱につまずいて動けなくなったようなのですが、比較的暖かい日だったから良かったものの、母は夜中に倒れてから一晩中冷たい床の上にいたそうです。
3週間の予定だった入院も高齢で治りが遅く2か月にまで伸び、家に帰るころにはすっかり弱ってしまっていました。また転ぶことがあっては大変だと思い、実家に来るたび片付けをしていたのですが、片付けても片付けても次来たときには元に戻っているのです。このままではわたしまで参ってしまうと思いましたが、母を見捨てるわけにはいきません。
まずは、大量の物たちを「よく使うもの」「時々使うもの」「ほとんど使っていないもの」「不要なもの」に分けることにしました。ルールを決めて、母に聞きながら分類していきました。

! ポイント !

実家の片付けをするときは、親の安全を第一に考えて、

  • 床に物を置かない。
  • 滑らないような工夫。
  • 高いところに物を置かない。

などのことに気を付けて片付けていきましょう。

※危険な箇所を一緒に探して、一緒に改善することができればいいですね。

【実例とポイント】親と一緒に実家を片付ける! まとめ

親と一緒に実家を片付けることは、結構大変なことです。上手く進めるには親の気持ちに寄り添うことが大切です。
最高の親孝行は、モノではなく、一緒にいる時間を楽しむということを再確認したいですね。

ABOUTこの記事をかいた人

白井茂

年齢:37歳
両親が共に介護が必須な状態になったため、週一で妻と一緒に介護をしている。
介護に必要な情報を自身で調べているうちに、同じように困っている人の助けになればという思いで記事を執筆中です!