終活を行う際に、今後の健康について考えることは重要です。特に生活習慣病は誰にでも起こりうる病気であり、この病気は食生活と密接な関係があります。
私も健康診断で主治医から注意を受けたあと、ただ漠然と「食生活を改善しよう」と考えて食事制限などを試したことがありました。ただそのときはあまり効果がありませんでした。生活習慣病ごとに原因が異なるため、自分の症状にあった対処方法を実行できなかったのです。
そこで今回は生活習慣病、特に食生活が大きな影響を及ぼす症状についてお話しし、効果的な食べ物や食べ方についてご紹介していきます。
目次
生活習慣病とは
メディアなどでも多く取り上げられ、周知されてきた生活習慣病。具体的には以下のようなものがあります。
- 糖尿病(成人型)
- 肥満
- 高血圧、高尿酸血症
- 循環器病
- 大腸がん
- 歯周病
糖尿病予防に効果のある食べ物
生活習慣病、とりわけ糖尿病で鍵となるのが「インスリン」と呼ばれる物質です。インスリンは脳や体の活動に重要な働きをします。
年齢とともに減少するインスリンの大切な役割について紹介していきます。
糖尿病とインスリン
インスリンの働きにより、ブドウ糖は細胞内に吸収され、私たちの活動に必要なエネルギーとなります。エネルギーとして使われなかったブドウ糖も、やはりインスリンの働きで脂肪細胞の中に蓄えられます。
ところがなんらかの原因でインスリンの分泌量が少なかったり、働きがよくなかったりすると、ブドウ糖が細胞内にうまく吸収されず、血液中にあふれ出てしまいます。こうした状態が続くと、血液中のブドウ糖の量(血糖値)が慢性的に増え、体のさまざまな部分に悪影響が出てきます。これが糖尿病という病気です
重症になると血液中のブドウ糖の影響で目や腎臓などがダメージを受け、細胞へのエネルギー不足により老化につながります。
! こんな人は要注意 !
皆さんは朝食をきちんと食べているでしょうか。朝食を抜くと昼食時に血糖値が急上昇し、インスリンが大量分泌されるとともに血糖値が急降下します。
※糖の増減が頻繁に起こりすぎると、糖を運び出す役割のインスリンの働きが悪くなります。
急激な糖の増減を抑えることのできる食べ物を以下にまとめました。
血糖値が上昇しにくい食品
- 主食 → 玄米、全粒粉のパン、そば、ライ麦パン
- 野菜 → サツマイモ、グリーンピース、トマト、ブロッコリー
- 果物 → パパイヤ、イチゴ、りんご、グレープフルーツ
- その他 → 牛乳、ヨーグルト、ココア、ゼリー
メタボリックシンドロームの予防方法
メタボリックシンドロームの予防にはバランスの良い食べ方がいいと言われています。
糖尿病の項でも話しましたが、朝食はきちんと摂ることが重要です。血糖値が急激に低下した状態で大量の糖を摂取することが肥満に繋がってしまうからです。
以下にメタボリックシンドローム予防に良い食材をまとめましたので、是非参考にしてみてください。
油脂分のオリーブオイルは一価不飽和脂肪酸が豊富で体に良いと言われています。また魚、野菜や果物、豆類や全粒粉がバランスよく使われています。
※地中海料理は、アルツハイマー病の発症リスクの低下にも効果が期待されます。
玄米や麦飯、魚料理や野菜料理など、脂肪分や糖分、塩分が少ない料理が多く、予防に効果的です。
健康な人は実践している! 適度な栄養バランス
長寿で健康な人は適度な栄養バランスを実践しています。
体や脳の老化を防ぐためには、年齢に応じた食生活を目指しましょう。
以下に1血液中に最も多く含まれるタンパク質(アルブミン)不足を防ぐ食品をご紹介します。
〈タンパク質の含有量〉
(100g当たり)
食品名 | 含有量 | |
---|---|---|
動物性 | アジ(生) | 20.7g |
アジ(開き・焼き) | 24.6g | |
卵黄(生) | 16.5g | |
卵白(生) | 10.5g | |
鶏ササミ | 23.0g | |
鶏ムネ肉 | 23.3g | |
植物性 | 納豆 | 20.7g |
豆腐(木綿) | 24.6g | |
豆腐(絹) | 16.5g | |
ピーナツバター | 10.5g |
※タンパク質不足は肝臓など体に悪影響を与えるので、バランスの取れた摂取を心掛けましょう。
老化防止の強い味方! ファイトケミカルのはたらき
ファイトケミカルは、病気や老化の原因となる活性酸素から身を守る強い味方です。
様々な健康効果をもたらしてくれるのですが、その働きとはどのようなものなのでしょうか。
中性脂肪や脂肪の酸化防止
太る食事を与えたラットにファイトケミカルを与える実験。ファイトケミカルを与えられたラットは与えられていないラットに比べ、中性脂肪が少なく、内臓脂肪も蓄積されないという結果になりました。
活性酸素を分解する酵素の働きが脂肪の酸化防止につながる効果が確認されたのです。
〈ファイトケミカルに含まれる成分〉
ポリフェノール(フラボノイド系) : 赤ワイン(アントシアニン)、緑茶(カテキン)など。
ポリフェノール(非フラボノイド系) : ゴマ(セサミノール)、玉ねぎ(硫化アリル)など。
ペクチン : オクラ、リンゴ
【老化防止】食生活ルールの改善策 まとめ
現代では、生活習慣により、栄養バランスが偏る傾向にあります。いつまでも、若々しく過ごすためにも食生活のルールを見直し、健康的な毎日を送りましょう。