介護施設を選ぶ際に、何を基準に選べば良いか悩みどころです。今回は選んだ後に「失敗した!」と後悔しないように、介護施設選びで気を付ける点を紹介していきます。
目次
失敗しないための判断材料3原則
介護施設を検討する際、「場所」、「お金」、「サービス」が基本的な判断材料となります。まずはこの3原則について述べていきます。
自宅からなるべく近い施設が望ましいです。遠いと足が遠のいて面会できる機会が次第に減ります。また交通アクセスや周辺環境についての説明、地図の確認も忘れずに。
資金計画に基づいた、無理のない料金設定の施設を選びましょう。かといって利用料等が安すぎるとサービスの質に問題のある恐れがあります。似たような料金設定の施設を複数見学することで相場感覚を養っていけば、理想と現実に折り合いの付いた施設が見つかるはずです。
要介護度が上がった事を想定して、希望のサービスが利用しやすい料金で設定されているか確認しましょう。持病がある場合は、提携先の病院に診療科目があるかどうかも判断材料となります。介護・医療・健康管理・生活支援のそれぞれのサービスの中で、特に充実している施設をそのときの健康状態でお選びください。
失敗しないために知っておきたい施設の得意・不得意
有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅の経営には様々な業種の企業が参入しており、それぞれの得意分野を生かした事業展開を行っています。ここではその中で代表的な「介護系」、「医療系」、「不動産・建設系」の3つについて述べます。
3種類の中で最も施設数が多いのが介護系です。介護サービスが充実しており介護に対するノウハウを持っているので質が安定している点が長所です。但し介護中心である為、居室が狭いです。
医療系は併設や提携の医療機関による手厚い医療サービスを提供できることが強みです。また介護系では困難な看取りができる可能性もあり、グループ内での訪問介護や訪問診療と言った連携も取りやすいです。
近年増加傾向にある不動産・建設系は住居の住みやすさとお手頃な料金設定が魅力的ですが、介護・医療サービスのノウハウが乏しい場合がありますので事前によく確認しておいた方が良いでしょう。
失敗しないための施設見学 3つのポイント
介護施設選びで失敗しないコツ、それは事前に見学することです。
施設を選ぶ前に見学するなんて当り前じゃないか!と思われるかもしれませんが、大切なのは「何を見るか」です。
以下の3つの点に着目してみてください。
ポイント1 スタッフの行動・身だしなみ
施設内を慌ただしく動き回っていたり、入居者1人あたりにかける時間を短くしようと対応が粗雑だったりした場合、シフトがうまく回っていない可能性があります。服装がきちんとしていなかったり過度にアクセサリーなどを身につけていたりしていた場合は不快感を与えるだけでなく衛生管理や安全性に対する配慮がありません。このように仕事の基本が出来ていない施設は、しっかりした管理者がいないとみていいでしょう。スタッフの態度が施設のサービスの質や住み心地に関わってくるのです。
ポイント2 スタッフの配置
意外と盲点なのが夜間スタッフの人数です。スタッフ全体の人数のついでに夜間スタッフの人数も尋ねておきましょう。またスタッフの人数や提供するサービスに応じたスタッフの配置が定められており、ただスタッフが多いというだけで安心せずに資格を持つスタッフの人数や種類そして研修の回数もチェックしてください。
ポイント3 勤続年数
スタッフの勤続年数の平均や長く勤務しているスタッフの割合も尋ねておきましょう。入れ替わりが激しいと信頼関係が築かれにくくサービスの満足度が低下します。また、入居者本人の精神状態が不安定になる恐れがあります。
失敗しない介護施設の選び方! まとめ
いかがでしたでしょうか。
施設選びにおいて重要なことは、施設ごとの得意・不得意分野を知ることと、事前にしっかりと見学することです。見学する際は本記事を参考にして見るべきポイントを外さないように気を付けましょう。また、焦って決めないことが大切です。家族間で十分な検討をしなかったり、本人の意向などを聞かずに判断したりするとトラブルに遭いやすくなります。充分な検討を行い、本人の好みや意向を尊重したうえで施設選びを行いましょう。