低料金でお得な「特別養護老人ホーム」に入所するための4つのポイント!

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「特別養護老人ホーム」は、有料老人ホームに比べ低料金で大変人気ではありますが、待機者が多いことで有名です。
近年では、入所条件が厳しくなり、要介護度の低い方の入所がさらに難しくなっています。
そんな入居するまでが大変な特別養護老人ホームですが、工夫することでそれほど待たずして入居が可能になることを皆さんご存知でしょうか?

介護保険施設の3つのタイプについて

介護保険施設は、介護保険サービスのひとつとして、要介護認定を受けた方が利用できる居住型の介護施設のことで、「特別養護老人ホーム」、「介護老人保健施設」、「介護療養型医療施設(療養病床)」と、必要な介護や医療により3つのタイプに分けられています。

入居対象は、65歳以上もしくは特定疾病により介護を必要とする40~64歳の要介護者ですが、「特別養護老人ホーム」だけは、要介護度が3以上の方が対象の施設となっています。

「介護老人保健施設」は、病状は安定しているものの退院してすぐに自宅に戻るのに心配のある方が利用する病院と自宅の中間的な役割の施設です。在宅での生活を目指しているので、入所期間は原則3か月~半年ですが、本人の状態などによって延長される場合もあります。どうしても自宅へ戻れない場合は、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどに転居することになります。次の場所に行くまでの一時的な施設と考えていた方が良いでしょう。

「介護療養型医療施設(療養病床)」は長期の介護・医療のケアを必要とする方のための施設ですが、2012年から新設が認められておらず、2023年度末までに廃止される方針となっています。法改正に伴い、廃止後は「介護老人保健施設」や2018年4月に新設された「介護医療院」へ転換されます。
※「介護医療院」は、「介護老人保健施設」と「介護療養型医療施設」の機能を備えた施設です。

どの施設も入居一時金が不要です。月額料金に関しても、有料老人ホームと比べると安く利用することができます。

「特別養護老人ホーム」とは

「特別養護老人ホーム」は、社会福祉法人や地方公共団体が運営母体となっている介護保険施設のひとつです。
特養といった方がなじみ深いでしょうか。日常生活に必要な介護を主とし、リハビリやレクリエーションなども提供してくれる施設です。

有料老人ホームと比べると、居住費や食費が基本一律である上に低料金で利用できるために、全国で何十万人も待機者がいると言われており、入所までに何年も待たなければならないこともあります。

かつては申し込み順だったものの、現在では要介護度、認知症の有無、介護者の状況などを総合的に判断し、地方自治体や施設が定めた入所基準に基づき、緊急度の高い人から入所できることになっています。
申し込みは、市区町村の福祉担当窓口、もしくは直接施設へ申し込むことになっています。

入所するための4つのポイント

有料老人ホームと比べて、低料金で利用できるというメリットのため、待機者が多いことで有名な特養でしたが、2015年に入所条件が要介護度3以上に引き上げられたことによって、2017年には全国で52万人いた待機者が、29.5万人にまで減少したようです。

多少は減少したとはいえ、まだまだ待機者は多い特養に入所するためには工夫が必要です。以下にそのポイントをご説明します。

ポイント1 要介護度が進んだら再度申し込む。

緊急度の高い人から入所できることになっているので、要介護者の状態をいつも正しく把握しておくことが大事になってきます。
空きが出るまでは、在宅介護になりますが、介護保険を使い、家族の負担を減らすこともできます。

ポイント2 複数の施設に申し込んでおく。

待機者300人の施設でも、複数の施設に同一の人が申し込みをしている場合の延べ人数です。実際は少ない場合もあります。

ポイント3 待機者の少ない地域を探す。

施設によっては、それほど待たずに入所できるところも増えています。住んでいるところと違うエリアの施設に申し込むことが可能なので一度検討してみてはどうでしょう。
地域密着型サービスは不可なのでそこは分かっておきましょう。

ポイント4 ケアマネージャーとよく相談する。

心配なことはなんでも相談して、要介護者にとって一番よい施設を選べるようにしましょう。

※要介護度での入所条件が合わない場合や、入所待ちが続く場合は、料金は高くなってしまいますが、有料老人ホームも視野に入れて考えてみてください。

費用の目安

月額料金は介護費用、居住費、食費などを含んで、基本全国一律の5~15万円ですが、所得、要介護度、部屋のタイプなどによって異なることがあります。

居住費も部屋のタイプによって異なります。4人部屋の多床室は月額約1万円で、ユニット型個室は月額約6万円と幅があります。

※ただし、本人あるいは同世帯の所得によって、介護サービスの利用負担額の上限の適応や居住費と食費の軽減措置などもあります。

 

低料金でお得な「特別養護老人ホーム」に入所するための4つの工夫! まとめ

入所期間に制限はなく、高度な医療が必要にならない限り、最期まで住み続けられる特別養護老人ホーム。
待機者はまだまだ多いという現状もありますが、工夫次第で早めに入所することも可能です。
要介護者の介護度を含めた現状を正しく知り、介護する側にもされる側にもよりよい環境を目指しましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

元橋亜由子

年齢:28歳
認知症の母親の介護に疲れ、友人の勧めで認知症コミュニティルームに通い始める。同じ悩みを持った認知症家族との交流により母親との付き合い方が改善した。
今は認知症家族のための情報提供をするなどの活動を行っており、そうした活動を広く伝えるため執筆中。