慌てないために知っておきたい大事な人が亡くなった直後の手続き

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大事な人と死に別れることはとてもつらいことです。
わたしも祖父がなくなったときはとてもつらかったのですが、雑事に追われ、ゆっくりと悲しむことができたのはしばらく経ってからのことでした。

この記事では7日以内に提出、もしくはもらう必要があるものを紹介しています。
大事な人と別れると判断力や精神的な気力も落ちて、それどころではないと思うかもしれませんが、提出しなかったら大変なことになるものもありますので、確認と早めのシュミレートがおすすめです。

死亡診断書をもらう

亡くなったことを証明する死亡診断書は、死亡を確認した医師などが記入します。この診断書はその後の手続きに必要なものです。

診療中の病気によって病院または自宅で亡くなった場合は、臨終に立ち会った医師に死亡診断書を交付してもらいます。
一方、事故死や変死、診療中の病気以外で亡くなった場合は、警察を通じて、医師(監察医)に死体検案書を交付してもらいます。
※医師の立ち合いがないまま自宅で亡くなった場合は、死亡時の状況が不明確なため、多くは監察医による検案の対象になります。

死亡診断書も死体検案書も同じ用紙が使用されます。
※これらの書類が交付されるのは亡くなったことが判明した当日か翌日です。

死亡届を提出する

亡くなった事実を知ってから7日以内に市町村役場に提出しましょう。7日以内というのが大変だと思われるかもしれませんが、死亡届を出さないと火葬ができないのと、あえて出さないことによって年金をもらい続けることを懸念されてしまうので、7日以内に提出する決まりになっています。

死亡届の提出の際には、届出人を立てる必要があります。誰でも届出人になれるわけではなく、下記の関係となる人のみです。

  • 親族
  • 親族以外の同居者
  • 家主、地主、家屋管理人、土地管理人
  • 後見人、保佐人、補助人、任意後見人

届出人は、故人の代わりに署名や押印をする役割があり、実際に提出する人は別の代理人でも構いません。

火葬許可証をもらう

死亡届の提出時に火葬許可申請書が発行されます。必要事項を確認し、窓口に提出すると火葬許可証が交付されます。
火葬許可証は、火葬を行う際に火葬場(斎場)に提出する書類です。火葬後、この許可証に「火葬済み」の証印を押して遺族に返還されます。これが納骨する際に必要な埋葬許可証となるので、忘れずに受けとり、大切に保管しましょう。

葬儀、納骨の流れを確認する

わたしの伯母は病気で長い間入院しており、常々「死んだらわたしの棺を大好きなピンクのバラでいっぱいにしてほしい」と口にしていました。実際の葬儀では伯母の希望通り棺はピンクのバラでいっぱいにすることができました。長い闘病で棺の中の伯母はやつれていましたが、伯母の希望に沿えたことにはとても安心しました。一方事故で突然亡くなってしまった祖父はどんなことをしてほしかったのかが全くわからず、申し訳なさが残ってしまいました。

そんなことにならないために・・・

  • 生前に本人の希望を聞いておく。
  • エンディングノートを書いておいてもらう。

上記2つをやっておけば、一連の手配を考えやすくなります。

よく記される内容としては、「葬儀は必要ないので内輪だけで偲ぶようにしてほしい」、「先に亡くなった妻との思い出の地に散骨してほしい」、「葬儀は身内だけでひっそりやりたい」といったものがあります。叶えてあげられるものはなるべく叶えてあげましょう。

 

以下、一般的な仏式の葬儀・納骨の流れです。

臨終、遺体搬送

入院中や自宅で看取りの医師がついていた場合は、その場で医師から臨終が知らされます。突然死や事故死の場合は警察に連絡しましょう。
病院で亡くなった場合、遺体は霊安室に安置され、自宅などの安置場所への速やかな搬送が求められます。

それから、葬儀社に搬送の依頼をします。搬送までに退院の手続きを済ませて、医者から死亡診断書を受け取ります。

葬儀社と打ち合わせ

葬儀を手配するにあたって、まずは個人の菩提寺(先祖代々の墓がある寺)や加入している互助会がないか調べましょう。もしなければ葬儀全般は葬儀社に依頼します。
慌てて葬儀社を選ぶと思わぬトラブルに見舞われることもあります。葬儀社の情報は事前に集めておく方が良いでしょう。

それから、喪主と世話役を決めます。
喪主は葬儀社の担当者と通夜や葬儀、告別式の日時、斎場、式の内容・規模、予算などを話し合います。
世話役は故人の近親者などに依頼し、葬儀の細かな実務を担ってもらいます。

葬儀の形式は故人の信仰していた宗教、宗派に合わせます。特定の信仰を持たない人であれば、生家・配偶者の宗教や無宗教で葬儀を行うのが普通です。
※一般的な仏式の通夜や葬儀、告別式の他に、家族葬、密葬、また、葬儀も告別式も行わずにそのまま火葬する直葬、ゼロ葬とも呼ばれる形式もあります。

通夜

通夜は親族など故人と関係の深い人が集まり、葬儀の前に一晩を通じて別れを惜しむものです。親族のみの仮通夜と友人などの弔問を受ける本通夜の2回に分ける場合と、数時間のみの半通夜などもあります。

葬儀、告別式

葬儀は亡くなった方を送るためのセレモニー、告別式は友人・知人などの会葬者が亡くなった方とお別れするための会です。流儀は宗教・宗派によって異なります。

火葬

葬儀、告別式が終わったら出棺し、遺体を火葬場に運びます。火葬するためには「火葬許可証」が必要になります。火葬には1~2時間かかり、その間は控室で待機します。終わったら係員の指導で骨上げ(拾骨)を行います。
火葬許可証は火葬が終了した証明を加えて返却されます。これが埋葬許可証になるので、忘れずに受け取りましょう。

納骨

火葬場で受け取った埋葬許可証は、納骨のときまで遺骨と一緒に自宅で保管します。一般的には四十九日の法要後に墓地や納骨堂に遺骨を納める納骨式を行います。
納骨に期限はありません。新しく墓石を購入した後は一周忌に合わせて納骨することもあります。※墓地の手配ができるまで納骨堂に遺骨を預けておくこともできます。

法要

一般的には初七日、四十九日、百か日、一周忌、三周忌(満二年)、七周忌(満六年)…と続きます。地域や宗派によって様々ですが、故人との関係性にもよるため、家族、親族と話し合って決めましょう。
毎年一度の故人の命日を祥月命日と言います。正式な喪服で参加するのは一周忌まででいいでしょう。

慌てないために知っておきたい大事な人が亡くなった直後の手続き まとめ

7日以内に終わらせるべきものはいろいろあるのですが、実際には死亡診断書を手に入れることと、死亡届を出すことだけしか確実にはできません。わたしの場合は、火葬をするのに10日程度の空き待ちの時間がありました。都市部の現状として、これは仕方のないことのようです。
葬儀、告別式まではスムーズに行えるはずなので、一連の手配をチェックして、故人の遺志を尊重しつつ落ち着いて手続きを進めていきましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

山本 幸恵

年齢:56歳
夫が他界し、一軒家で一人暮らしをしている。最近は時間を持て余し、以前から興味があった終活を始めることにした。その際に取得した情報を備忘録として記事に残しておいたことが記事作成のきっかけ。