最近よく聞く家族葬。皆さんはどういった印象をお持ちでしょうか?
一般的な意見としては「お金が節約できる」「遺族の負担が少ない」という肯定的な意見と、「弔いが簡素になりがちで故人に対して失礼では」という否定的な意見とに分かれます。
結論から申し上げますと、上記の意見はどれも正しいとは言えません。
今回は家族葬の誤解しやすいポイントを挙げながら、家族葬に関する正しい知識を身につけていきましょう。
1.「お金が節約できる」についての誤解
- セレモニーホールが小規模でよいため、安く済ませられる・・・ホント
- 参列者のために用意する飲食代が少なくて済む・・・ホント
では何が誤解なのでしょうか。
家族葬を行う場合、安く済ませられる部分が多いのは確かです。ですが、参列者の限定により香典の総額が減少することは避けられません。結果、家族葬は一般的な葬儀よりも負担する葬儀費用が多くなる場合があるのです。
家族葬だから金銭的負担が軽減できるというのは誤解です。収支に関して葬儀社としっかり相談し、適切なプランを選択しましょう。
2.「遺族の負担が少ない」の誤解
- 食事の手配や香典返しなどの準備を減らすことができる・・・ホント
- 式典のルールやしきたりなど、形式に囚われる必要がない・・・ホント
ではどこが誤解なのでしょう。
家族葬の場合、遺族の負担が少ないというのは式場においてのみです。式場での負担は軽減されますが、問題はその後です。参列できなかった方々が後日、弔問に訪れます。弔問がなかなか途切れず、遺族の気持ちが切り替えられない日々が続くことが起こり得ます。
また、呼ばれなかった方への説明をきちんとする必要があります。加えて、たとえ故人の遺志であったとしても、家族葬を選んだ理由を丁寧に説明しなければなりません。
説明を怠ると後々トラブルに発展しかねないため、一般葬よりも時間と手間が増える場合があるのです。
3.「家族葬は手抜き」はとんでもない誤解
家族葬は手抜きではありません。ですので「弔いが簡素になりがちで故人に対して失礼」というのは大きな間違いです。むしろ、参列者へのおもてなしに心を砕いて故人を想う暇も無いという状況の方が、故人に対してよっぽど失礼ですよね。
身内や親しい友人だけで、ゆっくりと故人を偲ぶことは、家族葬の一番のメリットとも言えるでしょう。
家族葬についての3つの誤解 まとめ
家族葬の一般的なイメージでは「安い」「簡単」「一般葬よりやや手抜き感がある」ということがよく挙げられまず。ですが実際のところはそうではなく、場合によっては一般葬よりもコストや負担がかかります。解決策としては、葬儀社の担当者と見積もりの段階でしっかりと相談する事、親族や故人の友人の方々への説明をきちんと行う事です。
家族葬とは、故人との別れをゆっくり偲ぶことができる、より想いのこもった葬儀方法の一つです。
記事で挙げた誤解しやすい点に気を付けて、どういった葬儀方法を選ぶかを遺族でしっかりと話し合いましょう。
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