「ペットにも法要はあるのか?」という声をよく耳にします。ペットも納骨や供養の後、人間と同様に冥福を祈る法要を行うことができます。実はペットのために法要を行う飼い主さんは多いんです。
この記事では主な法要スケジュールや自宅以外で供養する場合、お盆やお彼岸についてわかりやすく説明します。
目次
忌日
ペットの法要を行う日を「忌日」といいます。
仏教でも宗派によって考え方が違いますが、ペットにも魂があり、四十九日忌や一周忌などの忌日に極楽に行けるように読経してもらえる寺院も多いです。
個人的に自宅や霊園で行っても構いませんが、僧侶の手配などを請け負ってくれるペットの葬儀社や霊園にお任せするという方法もあります。お骨を自宅や納骨堂に置いていて、墓地埋葬をしたいとお考えなら四十九日に納骨するのが望ましいです。
忌日は魂が天国に旅立つといわれ、タイミング的に良いとされています。
※もう少し先延ばしたいのなら、一周忌のタイミングでOK。
主な法要スケジュール
一周忌や三回忌などの周年行事は人間と同じく1年を1年として数えます。
※初七日忌や四十九日忌は葬儀社や霊園を運営する寺院独自の日数算出によって、スケジュールを決めることもあるので注意が必要。
忙しくて時間が取れないのでしたら、前倒しで進めた方がよさそうです。
ペットが亡くなる
亡くなった日は、その後の一周忌や三回忌などの法要の日にちを計算する際に必要となる「命日」です。必ず記録しましょう。
葬儀・火葬
四十九日に納骨するまで安置するのが理想ですが、忙しくて時間を取れない場合などは火葬直後に納骨するケースもあります。
初七日忌(死後7日目)
命日も含め、死後7日目に行うのが初七日忌。ペットの場合は省略されることが多く、葬儀の際に繰り上げて行うこともできます。
四十九日忌(死後49日目)
命日を入れて、死後49日目の法要です。極楽浄土に行けるといわれる忌日なので、ぜひこのタイミングで墓地埋葬などをお願いします。
百か日忌(死後100日目)
亡くなった日から数えて100日目の法要で、泣くことをやめ、悲しみに区切りをつける日です。四十九日と合わせて行われることもあります。
一周忌(死後満1年目)
没年の翌年の命日に行います。四十九日忌に納骨をしなかった人はこれを機に考えてみましょう。
三回忌(死後満2年目)
没年の翌々年の命日に行うのが三回忌。亡くなってから3年目ではなく、数え年でいうところの2年後になります。
命日から四十九日忌までの49日間は仏教では「故人の魂があの世とこの世の間は行ったり来たりする期間」であり、49日目を迎えた日に完全にあの世へ旅立つといわれています。
ペットとの別れを受け入れるために必要ともされていて、お骨をそばに置き、供養することで徐々に心に整理をつけるのが理想的ですね。
自宅以外での供養方法
自宅以外で供養する場合は次の2パターンがあります。
その1 合同供養祭
個別に行えないのなら、ペットの葬儀社や霊園が毎月開催する合同供養祭に参列をしてみてはいかがでしょうか。
四十九日法要など、法要の種類は区別できないものの、僧侶による読経や参列者の焼香などを執り行ってもらえます。
その2 僧侶による単独供養
ペットの葬儀社や霊園に個別供養の依頼をすれば、希望日時に僧侶の手配をしてもらえます。大体5000~10000円あたりが相場のようです。僧侶の読経をはじめ、焼香などを執り行います。
お盆とお彼岸
お盆はペットがあの世から家に帰ってきて家族と過ごす期間です。お彼岸は春分と秋分の日を中日にした前後の7日間を指します。お盆やお彼岸のお迎えスケジュールやするべき事についてはそれぞれ「入り」「中日」「明け」の3段階に分けて説明します。
お盆のお迎えスケジュール
まずはお盆からです。この期間では生前のペットに対する感謝の気持ちはもちろん、安らかに成仏するようにという願いを込めて供養します。霊園で開かれるお盆の合同供養に参加しても構いません。
入り(8月13日)
仏具や位牌、お供え物を並べます。自宅安置の場合は目印となる迎え火をたいたり、提灯を灯したりするのもお忘れなく。
中日(8月14日)
線香をあげ、お鈴を鳴らして手を合わせます。好きだった食べ物も供えてあげてください。
明け(8月16日)
送り火をたいて、お清めの塩を振りましょう。提灯やお供え物の片付けもしておきましょう。
お彼岸のお迎えスケジュール
今度はお彼岸です。春のお彼岸と秋のお彼岸の2つがあり、前者は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」、後者は「祖先を敬い、故人を忍ぶ日」とされています。
決まった飾りつけは不要ですが仏壇やお墓を掃除し、中日にはペットを思いお参りをしましょう。霊園のお彼岸供養祭に参列してもいいでしょう。
入り(春:3月18日前後、秋:9月20日前後)
仏壇やお墓を掃除して、お供え物やロウソクなどの準備をしておきましょう。
春は春分の日、秋は秋分の日。お墓参りなどに行きましょう。
明け(春:3月24日前後、秋:9月26日前後)
特別にすることはありませんが、お供え物の片付けなどをしてもいいですね。
知っておきたいペットの法要スケジュール まとめ
ペットとしっかりとお別れをすることで、悲しみを乗り越えるきっかけとなります。ペットロスが不安な方は特に、ペットの終活をどうするかということを事前に考えておくと良いですね。