【知っていれば役に立つ!】遺産相続にまつわる特殊なケース

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遺産相続についてご自身で考え、対策する人が増えてきました。書籍がいくつも出ておりますし、最近ではインターネットで情報を簡単に得ることができます。当ブログでも遺言書の書き方等をご紹介しております。そんな中、遺産相続のちょっと特殊な事例について詳しく知りたい方もおられるのではないでしょうか?

今回は「遺産を渡したくない場合」、「相続人が未成年の場合」など、ちょっと特殊な状況下での遺産相続についての情報をご紹介いたします。

遺産を渡したくない人がいる

これは遺留分が存在する子ども、親、配偶者に対して遺産を渡したくないという場合にのみ「廃除」という形で適用されます。
※兄弟姉妹については遺産を渡す人を配偶者や特定の兄弟姉妹のみにする旨を記載するだけで構わないため。

正当な理由があれば遺言書に書き記し、一切の財産を受け取らせないようにできます。
※家庭裁判所の許可が必要。

正当な理由の例
  • 暴力を振るわれた。
  • 多額の借金を負わされた。
  • 音信不通となった。
  • 金銭を無断で持ち出した。
正当とは言えない理由の例
  • 性格が合わない。
  • 腹立たしい存在である。
  • 特定の人物への試練として廃除を行いたい。

明確な被害を被った、あるいは連絡が一切取れないため他の遺族に迷惑がかかる場合には「廃除」が適用されることがあります。

未成年の相続人がいる

自分が死亡すると、親がいなくなる未成年の子どもに対しては「相続の権利」はあるものの、財産の管理は難しく、親権者がいないため不安になる方もいらっしゃるでしょう。

そのような場合は、遺言書で「未成年後見人」を指定することができます。
指定された人は財産の管理や契約を、相続する未成年の代わりに行ったり、実際に親権を持ったりすることになります。

そしてそれらが滞りなく遂行されているのかを監督する「未成年後見監督人」も指定することができます。

未成年後見人は適切な養育ができると思われる自分の親や兄弟姉妹がなることが多く、未成年後見監督人は未成年後見監督人の配偶者、親、兄弟姉妹はなることができません。それ以外の親戚や信頼できる第三者に任せるのが良いでしょう。

負担付遺贈をしたい

負担付遺贈とは「遺産をあげるので代わりに〇〇をしてください」と一定の義務を負担してもらう遺贈のことです。

負担付遺贈 例

  • 年老いた妻の介護をする条件で財産を渡す。
  • 住宅ローンを引き受ける代わりに家を与える。
  • 障害を抱えた子どもの面倒を見る条件で財産を渡す。   etc.

このような条件が付く相続の場合、「多めにあげているのだから当然その人が面倒を見てくれるだろう」と思って、遺言書に記載せずにいるとトラブルに発展する可能性もあるので、きちんと書き残しておきましょう。

【知っていれば役に立つ!】遺産相続にまつわる特殊なケース まとめ

今回は、遺産相続にまつわる特殊なケースをご紹介しました。
相続において特殊なことをする場合は遺言書の重要性が増します。
遺言書がない場合は法的手続きに則って財産分与がなされるのですが、その家の事情に従って財産分与をするわけではないので、家庭の事情が特殊な場合には、家族に不公平を感じさせない遺言書作成を心がけましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

白井茂

年齢:37歳
両親が共に介護が必須な状態になったため、週一で妻と一緒に介護をしている。
介護に必要な情報を自身で調べているうちに、同じように困っている人の助けになればという思いで記事を執筆中です!